お薬の名前の由来は?
医療従事者がお薬に触れる際に参考にする資料で『医薬品インタビューフォーム(以下:IF)』というものがあります。
IFとは、「添付文書等の情報を補完し、医師・薬剤師等の医療従事者にとって日常業務に必要な、 医薬品の品質管理のための情報、処方設計のための情報、調剤のための情報、医薬品の適正使用のための情報、薬学的な患者ケアのための情報等が集約された総合的な個別の医薬品解説書として、 日病薬が記載要領を策定し、薬剤師等のために当該医薬品の製造販売又は販売に携わる企業に作成及び提供を依頼している学術資料」と定義されるものです。わかりやすく言うと、お薬の説明書に、さらに詳しく解説がつけられたものです。
実は、このIFの項目の一つに”名称の由来”というのがあります。以下に、いくつか内容を示してみます。
お薬の名前 | 名称の由来 |
ヨーデル-S | スイスのヨーデルの爽やかな感じをイメージさせるため。 また、S は superior (優れた、上質の)を意味する。 |
ムコダイン | Mucous(粘液)+ Dynamic(流動化)、粘液を流動化する薬剤、 つまり粘液の排泄を促進する薬剤を意味する。 |
カロナール | 「熱や痛みがとれて軽く、楽になる」の意味 |
ホクナリン | 北陸製薬(株)(現 マイラン EPD 合同会社)において新規に合成・開発されたアドレナリン作動薬(交感神経作動薬)であることに由来する. |
マイスリー | MY SLEEP の下線部をとって Myslee と命名した。 |
PL配合 | 一般用医薬品(OTC)として発売されていた総合かぜ薬の パイロン(pylon)の転語 |
ノルバスク | Normalize Vascular(血管を正常化させる)から来ている。 |
各医薬品IF参照
薬剤師がお薬について不安なことについて、皆様からご相談を受ける際に、IFを参考にすることも多いです。ご相談で無事にお悩みが解決されたときや、薬の効能と名前をうまく覚えられないとき、薬剤師にお薬の名前の由来を尋ねてみるのもいいかもしれません。
<参考サイト>
日本病院薬剤師会「医薬品インタビューフォーム利用の手引き」(概要)
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