ステロイド外用薬について
2021年9月のテレビ番組でステロイド外用薬について取り上げられたことがありました。ステロイド外用薬は皮膚科領域で広く使われている薬であり、有効性と安全性が確立されています。一方で、医師の指示に反した使用、自己中断によりリスクが生まれることも考えられます。
治療中の方は医師の指示に従い、適切に使用しましょう。治療で不安な点、薬の使用方法で不明な点があれば、かかりつけ医、かかりつけ薬剤師にご相談ください。
以下、よくある質問に対しての回答です。
Q.ステロイドを塗っていると肌が黒くなる?
A.ステロイド自体に肌を黒くする作用はありません。炎症の長期化により色素沈着が起こり、皮膚が黒くなることがありますが、ステロイドの使用が原因ではありません。
Q.全身的な副作用が起こる?
A.適切に使用すれば全身的な副作用は少なく、安全性は高いとされています。皮膚部分に関しても、長期の使用による重篤な副作用はなく、一時的にみられる副作用は、使用する頻度を減らすことにより軽減することが可能と考えられています。
Q.一度使い始めるとやめられない?
A.まずは炎症の鎮静を目指し、症状が落ち着いてきたら、悪化させないよう少しずつ薬の量を調節していきます。見た目では治っているように見えても、再び炎症を起こしやすい場合には、ステロイドや他の抗炎症外用薬を継続することもあります。
参考サイト
アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2018
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/atopic_GL2018.pdf
日本皮膚科学会
https://www.dermatol.or.jp/index.html