秋の5月病に注意

 5月病という言葉を聞いたことがあるかと思います。ゴールデンウィーク明けの憂鬱な気分をイメージする方が多いのではないでしょうか。しかし、秋にも5月病があると言われることをご存知でしょうか?
 元々はヨーロッパなど長い夏休みであるバカンスが終わった後に、なかなか仕事モードになれない人の症状を指していました。しかし、最近では日本でも、夏の身体的・精神的な疲れにより、憂鬱な状態になる人が増えているようです。お盆や夏休みが終わり、新学期が始まることで気分が落ち込む状態、残暑が厳しく身体的につらい状態、1日の寒暖差が激しくなり、台風など気温と気圧の急な変動によって体調が崩れる、だんだん日照時間が少なくなり寒くなることで、なんとなく憂鬱でだるい状態などが言われています。

 抑うつ的な症状が出ることが特徴ですが、行動的に酒や煙草などの嗜好品の量が多くなったり、刺激物を好むようになったりもします。このような状態に陥った時は、時間をかけて心が回復するのを待つのもよいですし、できるだけ心が穏やかになる環境を作ってあげることが大切です。
 ストレスがかかった時に、気分を少しでも上げる、気晴らしをする手法に、「コーピング」があります。ストレスを対処する、という意味です。
・我慢するストレス:精神的な辛さを感じた場合、旅行や映画など自分の好きなことをしたり、友人とみんなで楽しく食事したりと、気分を盛り上げることが効果的です
・頑張るストレス:頭痛や吐き気などストレスが体調に作用する場合、アロマテラピーやゆったりとした音楽を聴くことで、体をリラックスさせることが効果的です
 コロナ禍において自粛生活が続き、ストレス解消が難しいと思います。ストレスが下がるような場面や行動をイメージするだけでも、立派なストレス対策となります(認知するコーピング)。コロナ禍でも出来るストレス解消法を探してみてはいかがでしょうか。

参考サイト
ストレスフルな状況に対するコーピングと精神的健康
https://toyo.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=3010&file_id=18&file_no=1
レファレンス共同データベース
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000217467