「新型コロナウイルスワクチン接種体制の協力」

新型コロナウイルス感染症の予防接種は、死亡者や重症者の発生をできる限り減らし、感染症のまん延を防止することを目的としています。2021年6月現在、全国的に接種が勧められていますが、松山市においても5月22日より集団接種が始まりました。それに伴い松山市より松山薬剤師会に協力の依頼があり、ワクチンの希釈・充填作業に携わることとなりました。
 新型コロナウイルスのワクチンは感染予防に対して十分な効果を示す一方で、温度管理や使用期限などの制限、原薬の希釈や、注射器1本ずつに充填する作業は重大なミスに繋がることがあり、取扱いに十分に注意が必要になります。ここで薬の専門家である薬剤師が携わり、安全で安心できるワクチン接種となるようワクチンの調整を行っております。
 松山薬剤師会では4月から毎週、コロナワクチンの希釈・充填作業の研修会を行い、知識と技能の習得に努めております。研修は複数回受講する形をとっており、基礎的な手技の習得から始め、実際の作業現場を模した簡易な模擬調整室で本番と同様の作業ができるようになることを目標としています。研修には薬局勤務の薬剤師のほか、医薬品卸業者やドラッグストアの薬剤師も参加しています。また、病院薬剤師の方に研修の講師を務めてもらっている他、集団接種の現場でも協力して作業にあたっています。
 2021年6月までに8回の研修が行われ、毎回平均35名程度の参加がありました。研修受講者の内、31名が実際に松山市の集団接種での作業に参加しました。また、東温市における集団接種にも協力しています。
 今後は65歳未満の方へ接種が拡大されることにより、集団接種における作業者はますます多く必要とされることとなります。松山薬剤師会は今後も研修会を継続して行い、ワクチン接種会場で活躍できる薬剤師の育成に努めます。

 この度、愛媛新聞でコロナワクチンの希釈研修会を取り上げて頂きました。以下のリンクより、ご覧いただけます。

https://www.ehime-np.co.jp/article/news202106180047